第25回 居合神社 「御守」「芽が出るだるま」
「居合」は、座った状態から素早く刀を抜き、敵を斬る武道。その始祖とされる戦国~江戸初期の剣客・林崎甚助重信(はやしざきじんすけしげのぶ)を祀るのが、山形県村山市の居合神社です。
社伝によれば、闇討ちにより父を亡くした重信は、天文年間、地元の祖神である熊野明神に祈願参籠し修行に励み、熊野明神より「神妙秘術の純粋抜刀」を授かりました。その後、京にのぼって仇討ちを成し遂げると、各地で門弟を育成して抜刀の術を広め、居合の基礎を確立したといいます。
没後、重信は境内の一角に「居合明神」として祀られました。明治時代には「熊野神社」に「居合神社」が合祀されて、正式名称「熊野・居合両神社」となり、現在に至ります。江戸時代より現在まで、居合や剣術の修行をする参詣者が多く、境内では毎年、奉納演武も行われています。
そんな同社の御守は、居合にちなんで、小さな刀身のモチーフが納められたもの。諸願成就が祈願されています。
もうひとつ、ユニークな授与品が「芽が出るだるま」。だるまの顔を俯けると、目が飛び出すしかけは、「芽が出る」とかけたシャレ。だるまの頭頂部から内側を覗くと、そこには林崎甚助重信翁の姿が。「努力すれば、いつかは芽が出るぞ」と、語りかけているようです。
(ご当地「授与品」あれこれ
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平成31/新元号元年01月23日)
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